Windows PC維持管理(2024年10月版)

普段、学生のノートPCの状態をみていると維持管理が足りてないなと思うことがあります。その理由の大きな要素は「PCは授業中などの限定したシーンでのみ利用」「バッテリー動作」です。ほとんどのインターネット利用はスマホで行うのでPC利用は受講などに限定されます。私のように古い人間だとほとんどの作業はPCですが、そうではないわけです。それとバッテリーの保ちもよいので電源があってもバッテリー動作させていることが多いようです。

しかし、上のような使い方は現状のWindows PCとはあまり相性がよくないように思います。というのは作業していない隙間にアップデート等のメンテナンスが自動実行されるようになっていたり、バッテリーだとフルパワーを出さないようになっています。

前置きが長くなってしまいましたが、上を前提として意識的にWindows PCを維持管理する方法を以下に紹介します。

Microsoft PC Managerの導入

PCの維持管理を自動・半自動で済ませてくれるツールとして「Microsoft PC Manager」の導入は手間・効果のパフォーマンスが非常によいように思います。

導入はMicrosoft Storeから行うのがお勧めです。スタート→Microsoft Storeから、検索キーワードとして「PC Manager」と入力し表示されるリストから「Microsoft PC Manager」を選択しインストールします。

初回起動時に自動起動するかどうかを尋ねてくると思うので自動起動する設定をお勧めします。

とりあえず起動したら手動で「ブースト」を実行します。これだけで不要なファイルが削除されてストレージに余裕が生まれます。足りなければ更に「記憶域」→「詳細クリーンアップ」も実行します。

更に「設定」でスマートブーストをONにしておけば、後は自動的に実行されます。

Windows Updatesの実行

Windows Updatesは基本的に常に導入すべきです。セキュリティ改善などが行われるので、一般用途では適用しない理由はないでしょう。

ディスクの最適化の実行

最後にディスクの最適化です。

HDDではディスク上におけるデータの配置が悪くなるとアクセス速度が低下します。これを防ぐため並べ換える処理をデフラグといいます。

SSDではその動作原理の違いからデフラグは効果がありません。が余計な余白が残ってしまうことで容量を圧迫したり速度を低下させる要因になります。これを解消する手段として最適化があります。

エクスプローラで「Cドライブ」を右クリックしプロパティを開きます。

ここでツール→最適化→最適化で実行できます。

BitLockerのバックアップ

普段の維持管理とは違いますが、最近適用範囲が広がったBitLockerについてです。

BitLockerはストレージの暗号化ツールです。ストレージを暗号化することでドライブを抜き出しても読み取れないようにします。かつてはストレージの暗号化は安全性と速度低下のトレードオフという感じの時代もありましたが、近年ではプロセッサの性能向上やソフトウェア改善で遅くなるなら暗号化しないというような考え方はほとんど不要になっています。

BitLockerの適用は従来はオプションでしたが、最新のUpdatesでは有効範囲が拡大されたようです。

BitLockerは安全性向上の面で優れていますが、暗号化である以上は暗号化キーを失えば所有者であってもアクセスできなくなってしまいます。したがって暗号化キーのバックアップが重要です。

スタート→BitLockerと入力→BitLockerの管理を選択、します。

ここで「OS(C:) BitLockerが有効です」のように表示されていればBitLockerで暗号化されています。

ここで「回復キーのバックアップ」を実行します。保存先は幾つか選べますが、ここでは「ファイルに保存する」とします。保存先にはCドライブは選べません。暗号化している対象のドライブにキーをバックアップしてもしようがないというわけです。USBメモリなどに格納し、大切に管理しましょう。

クラウドドライブ(OneDriveやGoogle Driveなど)

最近ではOneDriveやGoogle Driveのようなクラウド上のストレージを利用することも良く行われます。複数のPCを使い分けていたり、PCとスマホでデータを共有するのにはとても適しています。

一方でArduino IDEのように細かなファイルを連続的に書き換えるツールにとっては速度低下やデータの不整合が起きやすくなると言う不便な面もあります。開発環境の多くは同じような傾向があります。

ですので開発環境用のプロジェクトファイル(ソースコードの置き場所)にはクラウドドライブを使用しない方がよいでしょう。

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