9月の学会発表に向けてデータ整理をしながら、子機(計測・通信装置)の回路設計を見直しています。初期設計の回路には、本来は曇天でもゆっくりと充電が完了するはずの明るさがあっても、途中で動作不良を起こしていわば空回りしてしまい、せっかくの蓄電を無駄にしてしまうという問題がありました。原理的にはソフトウェア修正でも回避可能な問題でしたが、プロセッサでの電力消費を抑制することと、始動時間を短縮すると言う視点があり、新たに2通りの回路で試行しています。
写真の前回作成したPCBから修正箇所をワイヤーで引っ張り出して試しています。
このうち一つは今回の使用機器でもっとも優れた電源特性(太陽電池+スーパーキャパシタ)を発揮しているのですが、回路実装が複雑で手間がかかります。具体的には、半田付けが面倒な箇所があり、試行中にも一度、ショート(短絡)させてしまいました。
もう一つの回路は電源特性が少し劣りますが、回路実装が容易になります。それでも最初の設計にあった不具合を回避できることが確認できました。
後者でも想定した日照条件下での動作性能をクリアしているので、基板の設計を修正して、より簡易な回路で多数の子機を制作可能にします。これで子機についての設計は完了となる予定です。