演習や卒研等でマイコンとしてM5StickCPlus/M5StickCPlus2(以降M5StickCPlus/2)を使うことも多いので、その設定手順をまとめておきます。M5 Atom系列もおおよそ同じになります。関連するソフトウェア・ライブラリを公開されている皆様に感謝します。
Arduino IDEのインストール
ここではArduino IDEを用います。他にもVSCode + Platform/IOを使う方法もあります。
Arduino IDEは「こちら」で公開されています。この時点での最新版は2.3.3です。ここではWindows用のWin 10 and newer, 64 bitsを想定します。インストーラになっているので実行してインストールします。インストール形態は全体でもユーザーでもどちらでも構いません。
Arduino IDEの設定
File→Preferences
まずここで以下の設定を行います。
- Additional boards manager URLs
- テキストボックスの右側にあるボタンを押す
- 「https://static-cdn.m5stack.com/resource/arduino/package_m5stack_index.json」を追加
- Show verbose output during
- compile, uploadいずれもチェックを入れることを推奨(これをしないと初回コンパイル時にすごく時間がかかり、正常に動作しているか不安になる)
ライブラリの更新チェックをOFF
本来はアップデートは積極的にしていくべきと考えています。ですが短期間の講義ではアップデートに伴う不整合が怖いです。このため意図せずにアップデートしてしまう(ついOKしてしまう)のを避けるため、以下のようにして起動時にライブラリ更新チェックを表示しないようにします。
- 「F1」キーを押す
- 「Preferences: Open Settings (UI)」
- 途中まで入力すると候補が出てくるので選ぶ
- 開いたSettingsタブでSearch settingsに「update」と入力
- 表示された「Arduino : Check for Updates」の下のチェックを外す
ボードマネージャ・ライブラリの追加
M5StickCPlus/2を利用するにはボードマネージャとライブラリでの追加が必要です。
- Tools→Board→Boards Manager
- 「m5stickc」などとして検索
- 「M5Stack」をインストール
- Tools→Manage Libraries
- 「M5StickCPlus」と入力して検索
- 「M5StickCPlus」なら「M5StickCPlus」、「M5StickCPlus2」なら「M5StickCPlus2」をインストール(両方インストールしても構いません)
サンプルコードで動作確認
イブラリを追加すると(多くの場合)サンプルコードも追加されます。File→Examples以下にそれぞれに用意されます。
ここでは「M5StickCPlus→Basics→IMU」もしくは「M5StickCPlus2→Basics→IMU」を開いてみます。
このままでもコンパイル・実行できますが、今後のことを考えて「Save As」で別名で保存します。Arduino IDEではプログラムは「aaa/aaa.ino」のようにファイル名と同名のフォルダに格納するルールになっています。
Sketch→Verify/Compileでソースコードのコンパイルが行われます。
Sketch→Uploadではコンパイルの後、マイコンへ書き込みます。
マイコンに書き込むためにはその前にマイコンをUSB接続する必要があります。接続後、画面のボタンの横のボックスをクリックし、「Select other board and ports」をクリックします。
「Search board」欄に「M5Stick」などと入力して絞り込み、マイコンに応じて「M5StickCPlus」もしくは「M5StickCplus2」を選びます。同じ名称が2つ出てくるときには「M5STACK」と書いてある方を選んでください(ESP32とある方を選ばない)。